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古民家・旧家リフォームの一般社団法人 古みんか倶楽部 岐阜

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『古民家を耐震面格子パネルで耐震補強』研究会&交流会 一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜

2016年05月09日

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中山道の宿場町、滋賀県米原市柏原で行われた『古民家を耐震面格子パネルで耐震補強』研究会&交流会に参加してきました。
古民家とは主に“伝統構法”と言われるもので、梁や柱をホゾや仕口といった加工により木組みされたつくりとなっています。なので、現在の木造住宅に多い“在来工法”で使われる金物や構造用合板はほとんど使われておりません。
九州地方で大規模な地震が発生して間もないため、ご自宅の耐震状況に不安を抱えてみえる方は多いかもしれませんが、私自身は純粋な伝統構法の建物を現在の建築基準法に合わせた耐震基準で補強することにかなり違和感を持っていました。

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今回の耐震面格子パネルは、柔軟性をもち、粘り強く持ちこたえる古民家の揺れの特性を生かした補強が行える画期的な方法なのではないかと思いました。

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本来、現行の建築基準法で耐震設計の基準とされているのは、
震度5弱程度の中地震時において、建物が損壊しない(地震後の建物の継続使用を想定している)
震度6弱〜強程度の大地震時において、人命が失われない(地震後の建物の継続使用を想定していない)
となっています。要するに、建築基準法をクリアした建物であっても大地震が起きた時には1階がペチャンコにはならないが、その後は使えないくらいの壊れ方は想定しているということです。

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建築基準法よりも厳しい基準の品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)であっても、大地震時においては震度6強までしか想定していません。今回のような震度7レベルはもはや想定外の規模となってしまうのです。
この基準も新築の場合の話であり、これが既存の建物を「耐震診断」する場合の基準となると
震度6弱〜強程度の大地震時において、人命が失われない(地震後の建物の継続使用を想定していない)
のみです。いくら耐震診断を行い、耐震改修済みの建物であっても震度5弱程度の中地震時に建物が損壊しないという基準は設けられていないのです。
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私が言いたいことは、所詮、法律で決められているのはそこまでであり、一番大切であるのは住んでいる自分たち(あるいは家族)がどういった住まい方をしたいかを明確にして住まいのレベルを決めなければならないということです。
もちろん何があっても大丈夫なような強固な住宅に住みたいのは皆同じかもしれませんが、それに伴う資金も切っては切れない問題です。今住んでいる昔ながらの住宅が一番心地よく、落ち着く住まいであるならば、まずは住みやすいように水回りを改修する。それも正しいと思います。
この雰囲気は好きだけど、寒くて仕方がない・・・というのであれば、断熱改修を行う。それも家全体は資金的に難しいというのであれば、居間、寝室、トイレ、風呂といったエリアを絞った生活の動線内における急激な温度変化をなくすことだけでも正しい選択です。せっかく寝室を改修するなら、地震時の避難経路やシェルター的空間を確保するための耐震改修も検討する。など、暮らしの身の丈に合った改修の仕方も考えてみてはいかがでしょうか。

儲けるだけの提案ではなく、住んでいる人に寄り添う提案ができるのも、私たちの強みなのではないかと思っています。

 

☆古みんかライター☆

田中佐企

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